クリスキット (Chriskit) CDV-202 2ウェイチャンネルデバイダ 整備済み完動品です。故桝谷英哉氏が企画販売を手掛けたクリスキット社のトランジスタチャンネルデバイダで、入手した不動品を修理整備したものです。入手時点では、天板と底板が欠品し、内部基板が改造され、配線も中途状態でした。現在修理整備を終えて完全動作を確認しています。スピーカーシステムについて桝谷氏は周波数の分割はできる限り少なくすべきとの思想で、コーン型ウーファーとホーン型ツィーターを用いた2ウェイが最良としていました。この考えの下でキットとして販売されたスピーカーネットワークやチャンネルデバイダは2ウェイ仕様のみでした。CDV-202はローパス、ハイパスそれぞれのカットオフ周波数を600Hzから6KHzの間で連続可変とし、さらにローパス、ハイパスそれぞれ左右別々にレベル可変できるようになっています。非常に合理的で機能的な製品です。整備にあたり改造されていた箇所をオリジナルに戻すと共に、欠品していた電解コンデンサとフィルムコンデンサを補填し、内部配線も全てやり直しました。電解コンデンサは電源部も含め、ニチコンのオーディオ用Fine Goldに全て換装しました。トランジスタは足の黒化していた複数個を交換しました。CDV-202の初期ロットは前身のCDV-101の部品を流用していたようで、この個体も内部アルミシャーシーやリアパネルはCDV-101のもののようでした。リアパネルのローパスとハイパスの出力端子が202の組立説明書とは逆になっていましたのでパネル印刷に合わせて配線しました。リアパネルにあった不要の穴はパテ埋めすると共に、天板と底板は0.8mm厚の鉄板で新たに製作しました。修理整備終了後に本体にオーディオジェネレータの出力を入れて、高域と低域の出力波形をオシロで観測して正常動作を確認しました。その後、実際のスピーカーシステムで高域と低域の各出力を交互に再生してハムやノイズが無いことを確認しました。外装は再塗装していますが、塗りムラ等がありますので完全美品をお探しの方はご遠慮ください。現在、高域と低域の出力を同一レベルにセットしていますが、内部基板の半固定抵抗で可変できますので、お使いになるユニットの能率に合わせて調整されてください。桝谷氏も述べていましたが、クロス周波数と高低域レベル調整は時間をかけてじっくり行なうことが必要になります。短時間でドンピシャの設定にはならないとご理解ください。出品内容は本体と回路図の載った組立説明書のコピーです。マルチアンプシステムに一定の見識のある方にお譲りできればと思います。ゆうパックお手軽版100サイズでの発送を予定しています。到着時に動作しない場合を除きノークレーム、ノーリターンとさせてください。