「代数幾何」 上野 健爾 岩波書店 #現代数学の基礎 　全体を通してグロタンディークのスキームの理論を用いて代数幾何学を論じる．古典的な代数多様体の理論からはじめ，可能な限り予備知識を仮定しない形で層やスキームの定義を行う．さらにスキームの観点に立つことによって，代数幾何学のみならず複素解析空間の理論に対しても統一的な視点をもつことができるということも述べる．岩波講座「現代数学の基礎」『代数幾何1,2,3』の単行本化． 第1章　代数多様体 　§1.1 代数的集合 　§1.2 Hilbertの零点定理 　§1.3 アフィン代数多様体 　§1.4 重複度と局所交点数 　§1.5 射影多様体 　§1.6 何が不十分か 第2章　スキーム 　§2.1 素スペクトル 　§2.2 アフィンスキーム 　§2.3 環つき空間とスキーム 　§2.4 スキームとその射 第3章　圏とスキーム 　§3.1 圏と関手 　§3.2 表現可能関手とファイバー積 　§3.3 分離射 第4章　連接層 　§4.1 層の完全列　 　§4.2 準連接層と連接層 　§4.3 順像と逆像 　§4.4 スキームと準連接層 第5章　固有射と射影射 　§5.1 固有射 　§5.2 射影スキーム上の準連接層 　§5.3 射影射 第6章　連接層のコホモロジー 　§6.1 層のコホモロジー 　§6.2 射影スキームのコホモロジー 　§6.3 高次順像 第7章　スキームの基本的性質 　§7.1 代数的スキームと代数多様体 　§7.2 次　元 　§7.3 平坦射と固有射 　§7.4 正則スキームと滑らかな射 　§7.5 完備化とZariskiの主定理 第8章　代数曲線とJacobi多様体 　§8.1 代数曲線 　§8.2 Jacobi多様体 第9章　代数幾何学と解析幾何学 　§9.1 解析幾何学 　§9.2 小平の消滅定理